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ある程度経験を積み、新人教育を任された教育担当さん。人を扱う仕事なので不安ですよね…。あと現役教育担当さん、お疲れ様ですという言葉では足りない甚大な苦労お察しします…。
教員免許を持ってるわけでもないのに人を教えろって言われなら普通躊躇しますよね。しかも新入社員のミスが教育担当さんの責任になってしまうので、精神的ストレスが嫌でも増すんですよね。
ホント、やってらんない
ですが教育担当初心者さん、難しく考えなくても大丈夫です。口下手で教養の無い私でも何人か新人教育し、それなりに出来る人へと育てられました。
どんな人が来るか不安でたまらないでしょう。その点も面接役が良識のある人を多分選んでいるはずですので、一声かけて胸ぐら掴む危険人物が来ることはないはずです。多分。
さておき、これから押さえた方がいいポイントについて解説させて頂くので参考にしてみて下さい。
おそらく教育担当さんであるあなたは自分の業務と平行しながら新人教育するになります。時として無茶振りな要求になりかねる案件です…。
だからと言っていきなり新入社員を野放しにしてはいけません。まず真っ先に『危険箇所』と『指示のない作業禁止』の2点を伝えて下さい。
もし忙しいからと言って新入社員を放置した結果、新入社員が現場でケガをしたり大きなトラブルを起こした場合、基本責任は教育担当さんであるあなたに降りかかります。
とはいえ新人教育開始時点で1秒も教える暇が無い時ってあると思います、というか私にもありました。
その場合はひとまず新入社員に「まずはここから動かず、現場の雰囲気を見てね」と新人教育する時間が出来るまで待機してもらいます。これで勝手に動くのを防げます。
そして教える時間が出来たら、作業を教えたい気持ちを一旦抑えて上述した重要ポイント2点をメモさせます。
もし現場や事務所にそのポイントを掲げた掲示物があるならそれを書き写させると、だいぶ新人教育する時間を稼げます。
その後で誰でも出来る簡単で、かつリスクの少ない作業を教えてやらせましょう。この時にも絶対にやってほしくない事もセットで教えた方がいいですよ。
新人社員さんに向けても助言した事ですが、まずスピードより確実性を優先して身に着けさせて下さい。いくらスピードが速くても仕上がった成果物を上回るミスをされたらたまったものではないでしょう。
その為にオススメなのが『指差呼称確認』です。ミスを6分の1まで減らせるので可能な限り徹底して身に着けさせましょう。もちろん確認が実を結んでいるかも定期的に確認した方がいいです。
あと指差呼称確認だと教育担当さんから見て、新入社員が本当に確認しているか目視が可能になるのでオススメです。
新人社員にメモ付けする癖を身に付けさせてください。メモせずにただ聞いている新入社員はおそらく聞いた内容の大半を忘れてる可能性があります。
それにメモさせる事でそのメモを見返せば、どのくらい覚えているか新人教育の進捗を目視確認出来ます。
そしてそのメモは新人社員にとって生きたマニュアルになり見返して作業する為の指標にもなるので、同じ事を何度も聞き直されるリスクを軽減出来ます。
新人教育は船の舵取りに似ています。一旦航路を大幅にズレてしまうと後々修正が大変になるので、なるべく早い段階で新入社員の過ちに気付き指摘してあげて下さい。
素晴らしい、出来てますね
もし新人社員が指示通りに出来たり、最初上手くできなかったものが出来たら褒めましょう。
褒められる事で、新人社員も「これでいいんだ」と理解出来るだけでなく、先輩からの印象に対する不安の払拭にも繋がります。
あまりにも何も反応が無いと、新人社員は本当にこれでいいのか分からないだけで無く「自分、どう思われているんだろう」と不安に感じる場合もあります。
とは言え、わざとらしく褒めるとかえって逆効果ですので「それでいいね」「お、出来たじゃない」位の感じでさり気なく褒めるといいでしょう。
つけ上がるのを懸念してあえて褒めないという考えもあるでしょうが、明らかな問題のある新人を除いて基本は褒める事をオススメします。
新人が誤った操作をしようとしたり間違った事をしたとしても、そこはキツい口調を避けて物腰低めかつ、表現をオブラートに包んで指摘すると新人の耳に入りやすくなります。
特に初めて操作するものに関しては、間違ったからと言ってキツイ口調で指摘すると「なんで怒られなければならないんだ…」と不可抗力に対する不満を抱かせるリスクがあるので注意して下さい。
例えば危ない通路を渡ろうとした時にとっさに「危ない!」と叫ぶのはいいですが、次に「何やってるんだ!危ないだろ!」ではなく「ここは〇〇で危険ですから立ち入ると危ないですよ」と理由もセットで物腰低く説明するといいでしょう。
他にも「ダメだ!」「おかしいだろ!」ではなく「こっちの方がいいですよ」「それも悪くないですが、こうした方が〇〇だからいいですよ」となるべく表現をオブラートに包みましょう。(理由付け出来れば尚OK)
物腰低くするとナメられると思われるでしょうが、覚える事ばかりで緊張している新人に対しては逆に優しく接した方が向こうから心を開きやすくなりますよ。
大体の新人社員は自分から不安を切り出しにくいものです。ある程度期間が経ったら休憩時間などのタイミングでさりげなく不安が無いか確認してあげるといいでしょう。
そうすれば新人教育の足掛かりになる事を聞けるかも知れませんし「この人はいい人だなぁ」という印象を与える事が出来るかも知れませんよ。
初めまして、自分で考えろぉ!
(悪い例)
忙しい中、ある程度教えたにも関わらず答えだけを求める新人社員に向かって言いたくなる「自分で考えろ」って言いたくなりますよね。
これがもし半年?1年経っても自分から覚えようともせずダラダラと作業するような社員に対して言うのなら話は分かります。
ですがくれぐれも入りたての新人、それが例え同職経験者であっても口にしてはいけません。会社に関する何の知識も足掛かりも無い状態でこれを言われるとまさにどうしたらいいか分からなくなります。
例えるならパズルのピースを1枚も渡されずに「パズルを完成させろ」と言われているようなものです。
会社のノウハウ・知識・技術というピースを一通り覚えるまでは、イライラしていたとしても口に出さないように気を付けましょう。
新入社員の中にはどうしても能力的・性格的に問題があり、教育計画通りに覚えられない場合があります。ですがそれは間違いなくあなたの責任ではないのでご安心下さい。
まともな上司なら事情を知れば理解してくれるはずです。その場合は教育期間を延ばしたり人事異動で調整してくれる場合があります。とにかく1人で抱え込まないで下さい。
仕事が相手である新入社員に対し、人が相手になる教育担当の苦労を私自身何度も経験しました。
新人社員以上に気を病みやすい立場ですから教育担当で責任が重く、辞めたら負担になるからと言って無理はしなくてもいいんです。
ぶっちゃけそれが嫌で私も転職したようなもんですから。
会社と新入社員に相性があるように新入社員と教育担当にも相性がありまして、相性ばかりは個人の努力ではどうにもなりません。
ですので相性起因でうまくいかなくても決して自分を責めないで下さい。