目次
入社おめでとうございます、もしくは新人研修お疲れ様です。中には新卒の方で、まだ職場経験の無い方もおられるでしょう。
今からメチャクチャ緊張していて、どうすればいいか分からず不安を抱える方の為にまず知っておいた方がいい事を伝えます。
これからあなたが現場でやるべき事はただの作業だけではなく会社の規則に従い人の要望に応える事、とりあえずここを押さえておけばOKです。
もし思考停止してただ仕事を覚えて作業すればいいやという認識があれば変えましょう。
『マニュアルに固着し、人の指示を聞かない人』と『指示を聞いて自分で考え行動し、周りに配慮できる人』、もしあなたが数十万円掛けて雇うとしたらどちらを選びますか?つまりそういう事です。
とは言え会社へ忠誠を誓い奴隷になれというわけでは無いので、そこは勘違いしないで下さい。あくまで会社はみんなで仲良くお金を稼ぐ為の手段という認識で大丈夫です。
新人さんの中には「早く戦力にならなきゃ!」「本当にここでうまくやっていけるだろうか…」と不安に感じてる方もいるでしょう。ぶっちゃけ今の私がそうです。(2021年3月現在)
ですが最初はよほどの事がない限り大体の失敗は許されます。それはほどんどの教育担当さんがすでに認識している事なので大丈夫です。無理しない程度に出来るだけチャレンジする感じでいいでしょう。
むしろ怖いのは無茶をして怪我をされたり勝手な行動を取られる行為なので、最初はとりあえず教育担当さんの指示に従ってゆっくり覚えていって下さい。
私が教育担当を務めていた時に、個人的に「この人教えやすいな」と感じたものがあるのでその要素を3つお伝えします。
前もって言っておきますが仕事の出来る優秀な人ではありません、もちろん仕事が出来るに越したことは無いんですけどね。
『不器用だけど素直な人』『仕事は出来るけどいちいち口を出す人』私なら迷わず前者を選びます。
何だかんだで素直に指示を聞いてくれる人だとやりやすいですよね。ただここは個人差の分かれる所なので後者の方がいいという方もいるかも知れません。
基本的に、返事は「はい」「分かりました」「○○って事ですよね?」でOKです。特に「○○って事ですよね?」は理解の誤認を防止出来るのでオススメです。
ここで自分をアピールしようと「自分は前、これやってたんで大丈夫です」とかは言わない方がいいでしょう。かえって教育担当から反感をくらうリスクがあります。ここは自己顕示欲を抑えましょう。
ただここで勘違いして欲しくないのはイエスマンになって欲しくないという事、それが分かってしまうと逆に教えたくなくなります。
基本素直だけど、気付いた事があれば疑問に感じてしっかり聞いてくれる人であればパーフェクトです。
前述しましたが、命や多大な損害に関わる行動を勝手に取られる新人さんほど一緒にいて不安なものはありません。
積極的に行動してくれる姿勢は素晴らしいのですが、せめて最初は必ず教育担当さんか他の先輩に一言声を掛けてから行動して下さい。
今の会社はだいたい人員補充目的で人を採用します、つまり人手不足なので基本教育担当は自分の業務と並行して新人教育をする事になります。
例えばキャパが100に対し、100の業務を持ってる中で20の教育業務を任されたとします。このままだと作業量過多で教育どころではありませんね。
ですので新人にとりあえず、目を離しても差し支えない簡単な作業を20任せて(もちろん後で確認しますよ)教育の時間を作ります。
ここでゆっくりでも、ミスなく仕事をこなしてくすれると凄く助かります、ミスしても最初は簡単な作業を任されてると思いますので比較的リカバリーが可能です。
ただし怪我をされると先輩としても会社としてもシャレになりません。とにかく最初はゆっくりでも構わないので指示通り確実に仕事をしてもらえると有難いものです。
とはいえ、人は必ずミスをするものですので後述する『指差呼称確認』でミスを減らしていきましょう。
前述しましたが、会社に属する以上はそのナワバリのルールに則って基本先輩の指示に従って行動する必要があります。その指示が会社で生き残る術と言っても過言ではないので必ず聞きましょう。※非人道的な指示を除く
そして聞いたら必ずメモに書き留めて下さい。キチッと書かなくてもよいので自分が後で読めるくらいの字で一旦パパっと書きましょう。
仕事によって覚える量が多く、人間の記憶力には限界があります。ですのでメモ書きは必須です。
もし現場にメモやペンを持ち込めない場合は可能な限り覚え、覚えきれなかった分を後で先輩に聞きつつメモの取れるタイミングでメモするといいでしょう。
「自分はドジだから、たくさん失敗して先輩に目をつけられるだろうな…」と心配している新入社員さんに朗報があります。
そのミス、指差呼称でかなり減らす事が出来ます!ウソじゃないですよ。
やり方も簡単で、作業後に確認したいポイントを指差しして「ヨシ!」というだけ、たった2秒で終わります!
厚生労働省のデータでも、実際にやった時の失敗率がやらなかった時の6分の1という結果を示しています。6回が1回に減るのはかなり大きいですよね。
実家に鍵を忘れ一家をアパート外に閉じ込めた私でさえ、この指差呼称で実際ミスを回避し17年生き延びる事に成功しましたのでオススメです。
ただこの指差呼称、最初の段階で身に染み込ませないと今後多忙時にやろうとしても出来なくなりますのでなるべく初期段階でクセ付けしましょう。
同職種あるいは一旦退職後戻られた方に、該当する立場である私から1つだけお伝えしたい事があります。
一旦初心に返って先輩からの情報をよく聞き、過去に得た知識の更新をする事をオススメします。「前の工場ではこうだった!」「前のルールはこうだった!」は基本通用しません。
例えるなら日本で大金持ちだとしても、海外でその通貨が使えないのと同じです。もちろん(応用という形で)使える場面もあるでしょう。
ただここで恐ろしいのは、自分の知識・経験を過信し勝手に操作した事により大事故につながる可能性があるという事です。
会社の設備やルールは都度更新されるもので、現場によって危険箇所やルールも様々です。思い込みこそ大敵である事を私と一緒に心得ていきませんか?
やった作業、全部ダメだと!?
例えば「この作業を10個やってちょうだい」と言われたとします。初めて作業する場合、その内の1個をやってから先輩に出来を確認してもらう事をオススメします。
この確認の目的は2つあります。『タイムロス回避』と『合格最低基準の確認』です。
1つやってやり直すのと、全部やってやり直すのとではタイムロスの差が大きいでしょう。だから1つ出来た時点で確認を取るのです。
先輩は「このくらいなら大丈夫」という、マニュアル以上に正確な尺度を知ってます。その先輩にお墨付きをもらえれば「このくらいでいいんだ」と正確な基準を知る事が出来ます。
補足ですが「俺より上手じゃん」と褒められた場合、単純な褒め言葉かも知れませんが裏を返せば「もう少し手を抜いてペースアップをして欲しい」という可能性もありますのでご注意下さい。
人には必ず得意・不得意があり、その人に向いている会社とそうでない会社があります。ですが、実際やってみないと適正って分かりませんよね。
ですので会社は、本当に新入社員がやっていけるか試用期間によって判断します。その中でもし仕事が遅い・コツが掴めないといった悩みがあれば先輩に相談してみましょう。
実際、教育担当も常に新入社員を監視出来てるわけではありませんし、増して教育担当はエスパーではないので新入社員から言われないと分からない事もあるのです。
教育担当が見て察してあげないといけないポイントだとは分かってはいるんですが、これが難しいんです…。
ですので教育担当からすれば素直に悩みを打ち明けてくれる新入社員というのは有り難いのです。とにかく安心出来ますし、悩みを解決する事で新入社員自身の成長につながる場合があります。
そして上手くいかないからといって不安を感じる必要はありません。大体の仕事は結果が出るまで何度も試行錯誤を繰り返し、経験と感覚で覚える事が出来ます。ですのでめげずに何度もチャレンジして頂きたいのです!
上述した通リ、人には向き・不向きがあります。いくらやっても、アドバイスを受けてもミスをなくせず注意喚起を受け続けてしまう事もあるでしょう。
もし会社・現場に居づらくなり、明らかにストレス等による症状が出始めたら一度休職・転職を検討して下さい。
ただし様々な事情があるので私からは無理に休職・転職をしろとは言えません。ただ一度立ち止まって検討だけして欲しいのです。
私の場合、(配管加工の仕事を選んだはずなのに内定直後点検部門へ異動させられ)営業系の要素が強い点検業務経験がありまして、実は営業系の仕事が大の苦手で、試用期間中心身に影響を及ぼし考えて仕事出来なくなった経験があります。
その後、意を決して退職→休養→求職し、現在自分の得意分野を活かせる煎餅工場へ就職出来ました。
(2021年12月追記) 実は煎餅工場で働いたものの、適応障害による影響か発達障害の症状が露骨に表れるようになってしまい、結果仕事内で物を落とす初歩的なミスを何度も繰り返し、挙句通勤中に台車を大破させる事故まで起こした為にこれ以上の勤務は危険だと判断し、約3か月で退職し自宅療養するハメになりました…。
どうか手遅れになる前に、適切な判断をし最悪な状況を回避する事を切に願います。
仕事が出来なくなる程に心身を壊すと回復するまで稼げす、最悪長期間無給の状態に陥りますので手遅れになる前に検討だけはしてみて下さい。
いかがだったでしょうか?ただこの記事は全ての仕事に通ずるわけではないので、あくまで参考程度として頭の片隅に入れて頂ければ幸いです。
あと今回は良識のある先輩・教育担当さんを想定して記事を書きましたが、心当たりが無いのに初日から明らかに険悪な態度・威圧的な教え方する教育担当は要注意とだけ言っておきます。
上述した地雷教育担当を生み出さない為にも、次は新人かつ教育担当経験者として教育担当さんに向けて実践的な教育方法をお届けします。